– ヒマラヤって何? ネパールってどんなところ? -多様性の世界-
本年から、ヒマラヤ・ワークショップ(全10回)を開始します。共通テーマは「ヒマラヤよ永遠に! -ヒマラヤを愛して40年-」です。
今回はその第1回として、「ヒマラヤって何? ネパールってどんなところ? -多様性の世界-」と題し、ヒマラヤとネパールの入門コースを開催します。情報収集法のワークショップもおこないました。
ヒマラヤ山脈は、東西延長2400km、幅150~250kmの弧の形をした山脈です。日本列島とほぼ同じ大きさであり、北海道の宗谷岬から九州の佐多岬までがすっぽり入ってしまうサイズです。
多くの皆さんが、ヒマラヤは、氷と雪に一年中おおわれているとおもいがちですが、それは高地のみであり、実際には、北緯27°~35°に位置し(日本でいうと屋久島から沖縄の間にあり)、ヒマラヤ山脈の大部分は亜熱帯から温暖帯の気候下に位置しています。
いうまでもなくヒマラヤ山脈は世界最大の地形的高まりであり、それが、対流圏(高さ12kmまで達する)につきだした巨大な障害物となり、ジェット気流や偏西風のような大気の流れに大きな影響をおよぼしています。その結果、ヒマラヤを境にして、乾燥した西南アジアと湿潤な東南アジア「モンスーン・アジア」が出現し、ヒマラヤ南麓は降水が多く多雨地帯となっています。
【日 時】2011年9月19日(月)14:00-16:00(受付開始:13:30)
【会 場】国立オリンピック記念青少年総合センター(センター棟 406室)
> 小田急線・参宮橋駅下車、徒歩約7分
【講師】田野倉達弘(IHC理事・事務局長)、 大平篤男(IHC理事)、ソハン=トラチャン(在日ネパール人)
【プログラム】
(1)ネパールとヒマラヤ
・ヒマラヤの自然とその歴史:大陸移動がかたる-
・ヒマラヤの民族:すみわければ共存できる-
・山と暮らし:お米・トウモロコシ・トウガラシが環境と暮らしの指標になる-
(2)ヒマラヤ・トレッキング -3大ルートをおさえるべし-
・エベレスト街道
・ランタン街道
・アンナプルナ周遊
(3)タカリー(族)とマガール(族)の物語
・タカリーはビジネスマン
・山をのぼるとマガールがいる
・タカリーとマガールが出会ったら
(4)アクションリサーチとKJ法
・歩くことは見ることである
・人生の体験からビジョンをえがき、あらたな行動に展開する
ヒマラヤ・ワークショップ全10回のプログラムは以下の通りです。
第01回 ヒマラヤって何? ネパールってどんなところ? -多様性の世界-
第02回 ヒマラヤ保全協会創設者・川喜田二郎先生の足跡 -登山・探検から技術協力へ-
第03回 山岳環境保全のパイオニアワーク -なぜシーカ谷だったのか-
第04回 ムスタン・エコミュージアムの光と陰 -チベット世界への扉はひらけたか-
第05回 ネパール・ヒマラヤ山岳エコロジースクール -国際協力への日本人参画の道-
第06回 事業地の拡大と村落開発 -NGO活動にも舵取りが必要-
第07回 収入向上プロジェクト -チーズ製造販売と織物・紙漉事業-
第08回 ダウラギリ地域への展開 -ネパール、内戦から復興へ-
第09回 ヒマラヤの民族多様性と民族問題 -NGO活動の実践を通して-
第10回 ヒマラヤよ永遠に! -エベレストへの道-