活動について
事業の計画と報告はこちらをご覧下さい。
ヒマラヤ保全協会の活動地域であるネパールは、日本から南西に約500キロ、中国とインドにはさまれたネパールは亜熱帯に位置する山岳国です。
世界最高のエベレスト(8848メートル)をいただくヒマラヤの大山脈から、インドの平原につながる標高100メートルほどの低地があり、面積は北海道の約二倍、人口は2780万人(2013年)の国です。
現在、ネパールの西方に位置するダウラギリ地方を中心とした村々に支援を行っています。
活動内容
植林事業
ネパール・ヒマラヤ山麓に住む人々は、生活(薪や家畜飼料の採取など)のため森林を利用しています。
継続した森林利用により荒地が広がり、木材の採取のために長距離を往復する重労働をしなければなりません。
また保水力の無くなった土地は雨期の豪雨の時などの土壌流出の発生する原因になり、地域住民の生活を脅かしています。
ヒマラヤ保全協会では、住民が今後も森林を継続して利用できるよう、苗木の育成から植樹を行い、「里山」という自然と人とが豊かに暮らせる社会を保全するための活動を行っています。
2014年夏には、ヒマラヤ山麓植樹100万本を達成し、植樹した木々が育ち再生した植林をみて、村人達は「自分の村を再び誇らしく思えてきた」など改めて植林活動の重要性を認識しています。
地域全体の森林再生は大切な自然環境を次世代へつないでいくことを可能にしています。
収入向上
ヒマラヤ保全協会では「植林事業」を基盤に「生活改善」「収入向上」といった活動を進めています。
1.植林事業
植林により、薪やその他の森林資源を豊富に生み出す森林を再生させます。
2.生活改善
・薪や家畜飼料を「生活林」(里山)から運ぶ際に、より安全に効率的に運べるように 山道(トレール)の整備をします。
・ヒマラヤ山村の家屋では、薪を使って料理などを行います。その際にでる煙などで、女性達は目を弱めるなどの健康被害が生じている為、煙突やメタルストーブの設置により、生活改善につなげます。
3.収入向上
・織物事業
「生活林」(里山)からとれる「ヒマラヤイラクサ」を繊維にして生地を作成し、ネパールポカラにある女性支援団体WSDO 場所に納品し、収入を得ます。
・紙漉事業
「ヒマラヤジンチョウゲ」から 紙を漉き、カレンダーやノートブックを作成します。
・養蜂事業
巣箱を設置し、蜂蜜を旅行者や町で販売します。
住民の声を聞く
ヒマラヤ山麓に住む地域住民たちが、「現地住民の抱えている問題」と「本当に必要としていること」を調査しながら活動を行っています。
ヒマラヤ保全協会の実績
植林事業
40年前のシーカ村と現在のシーカ村
1996年より始まった植林を経て、山の木々が復活しました!
収入向上
村に原生するヒマラヤイラクサを使った織りもの事業は、縫製を行うネパール女性支援団体の協力も得て、村の女性達の収入向上に大きな成果を得ています。
現在は技術習得をした女性が別の女性達に技術指導を行うなど、織りを行う女性の数も活動地域も広がり、驚くほどの生地の生産量となりました。
今まで、薪を取ったり、家畜の世話や家事に追われて生活していた女性達が、自らの力で子供の養育費や病人の治療代などのための資金を得ています。徐々に事業が成果に結びつき、村に笑顔の輪が広がって来ています。