1. ネパール現地事業

1-1. ダウラギリ・プロジェクト

ヒマラヤ保全協会は、ダウラギリ山麓パルバット郡に昨年度新しく建設したレスパル村の苗畑の拡充を進めていきます。またまだ広大な植林需要を抱えるミャグディ郡のバランジャ村、ジーン村も昨年に引き続き植林事業を推進していきます。新しい事業地であるレスパル村には、これまの研修で多くの体得地を身につけた当協会のこれまでの事業地の苗畑管理人を送り、派遣研修をするなど、当協会の事業を通して得た叡智の有効活用方法についても住民とともに学んでいきます。
◆ダウラギリ地域事業村 サリジャ村、ドバ村、ベガ村、ダグナム村のハンドオーバーにより、2017年度の植林地は昨年度に引き続き継続事業地のジーン村、バランジャ村に新しく加えたレスパル村を入れた3村となり、植樹本数は、あわせて約3万5,000本の予定です。新規事業地であるレスパル村は建設が完了したばかりの苗畑での育苗なため、まだまだ困難であることが予想されるため、2年目になる2017年度の育苗目標は5,000本としています。ジーン村、バランジャ村は数年の経験を踏んだ苗畑管理人の技術が順調に上がっているため今年も1村1万本を超える育苗を目指しています。

1-2. 非材木林産物活用プロジェクト

2016年度に行ったヒマラヤイラクサ活用可能性調査の調査結果を論文にまとめます。また、調査によって得られた結果に基づいたプロジェクト計画の立案をし、準備を進めます。活動対象地がダウラギリエリアの外も含まれるため、活動に必要な十分な情報と人脈の形成を図ります。

2. 国内事業

2-1. 国際交流・理解促進事業

地震後の状況は落ち着いたと考え、本年度より第23回ネパール・ヒマラヤ山岳エコロジースクールを再開します。国際協力事業に関心を持つ大学生、大学院生(早稲田大学の相馬研究室と連携を図ります)に当協会の事業フィールドやこれまでの活動から得た情報を共有し、各参加者が自主的に課題研究を楽しみながら現地の視点に立って問題解決をするスタディーツアーを計画します。

2-2. 広報・地球市民学習事業

◆ 広報推進

  • 日本の山を歩き、自然の中にある奥深い豊かさを感じる交流イベントを計画、開催し多くの方と交流します。 【今年度予定:奈良県】 (佐久間)
  • 現地・国内の活動はホームページで報告、会報は年に4回発行します。(清田)
  • 日本国内の山岳地方が直面している問題を調査し、途上国のフィールドでの問題解決の経験と成果を生かした活動の可能性を調査、企画します。
  • グローバルフェスタ:10月第1週 当会の活動を広く一般の皆様に伝えます。

2-3. ネットワーク・研究・提言

(1)ネットワーク
  • SDGsへの取り組みをするマルチステークホルダー(政府機関、企業、NGO,教育機関)
    の共同勉強会に参画、各セクターの得意分野を生かした問題の取り組みへの学びを進めます。
(2)研究・提言
  • 現地フィールドでの活動をアカデミックな視点で研究分析し、成果を論文にまとめ学会で発表します。
  • 天然繊維の活用技法を日本の古代の手法より学び、ヒマラヤの収入向上事業に活かします。
      例:奈良月ヶ瀬に残る麻繊維の抽出及び織りの技術を研究し、現地フィールドの森林保全と非材木林産物の活用に役立てる方法と試作を学びます。
  • このほか現在、日本の地方が抱えている問題を各自研究し、本協会の経験を活かす可能性について研究します。
  • ヒマラヤ保全協会創立者:川喜田二郎のアクション・リサーチの手法を基盤に、常に現地の目線での国際協力のあり方を追求して行きます。